妊婦高齢化で増えた ハイリスク妊娠
妊婦高齢化で増加しているのが、ハイリスク妊娠です。助産院や一般的な産科病院は、自然分娩の妊婦さんは、引き受けてくれるのですが、ハイリスク妊娠の患者さんは、危険が伴うためNICU(新生児特定集中治療室)がある病院でお産をしなければいけないことになっています。
しかし分娩時のトラブルや訴訟も多いせいかNICU(新生児特定集中治療室)があっても受け入れてもらえないことがあるのです。
里帰り出産だから、前の経過を見ていないから、妊婦の年齢が高いから、肥満体型だから・・臨月の妊婦さんが搬送を拒否されたり病院をたらい回しにされ死亡したというニュースもありましたよね?
飛び込み出産で赤ちゃん置きざり分娩費用踏み倒す妊婦さんも
飛び込み出産を受け入れた病院で、出産費用を踏み倒されたり乳児を置き去りにされることも少なくないようです。医師と妊婦の信頼関係など成り立たない時代なのかもしれません。
自宅分娩、新生児死亡のリスクは、3倍
自宅出産や助産所で分娩したい女性が増えていますが、無認可助産院が水中分娩で大量出血した妊婦に必要な措置をしずに死亡させてしまい助産師が書類送検された事例もありました。
自宅分娩での新生児死亡率は、3倍も高いといわれており危険性も考慮しなければいけません。また病院でも高齢妊婦さんは、分娩するまで安心できません。産まれてくるあかちゃんのためにも健やかな妊娠生活となるよう気を付けなければいけません。
ハイリスク妊娠の定義
ハイリスク妊娠の定義は、以下の通りです。
- 妊婦胎児が病気になったり死亡する可能性が通常より高い
- 分娩前後の合併症が発生する可能性が通常より高い場合
妊婦の生活環境から・・
喫煙の有無、アルコール摂取の有無、体質(体型)から・・身長体重、高血圧子宮がん、心臓病、先天性股関節脱臼、甲状腺疾患、糖尿病、子宮筋腫などの病気
過去の妊娠出産歴から・・
巨大子宮筋腫、自然流産、帝王切開、早産、死産、新生児死亡、妊娠高血圧症候群重症(血圧が160/110以上)、常位胎盤早期剥離などの有無
今回の妊娠に至るまでの経緯から・・
排卵誘発剤の注射、体外受精の有無。長期不妊治療による妊娠、赤ちゃんの染色体異常の有無。双子などの多胎妊娠。妊娠初期検査からB型肝炎陽性、性感染症(梅毒、淋病、外陰ヘルペス、クラミジア)などの有無これらを総合的に見て低リスク、中リスク、高リスクかを判断します。
早期発見によって異常が見つかりハイリスク妊娠と呼ばれることもありますし、過去の妊娠歴出産歴などから異常の出現が予測される場合もハイリスク妊娠とよばれます。
高齢妊娠 高齢出産 で ダウン症 先天異常のリスク 増加!
日本産科婦人科学会は、2015年度より受精卵検査で体外受精した受精卵の染色体異常を調べる「着床前スクリーニング」(受精卵検査)の承認を発表しました。マタニティ期間中は、リスクを回避するために栄養運動適切な時期の葉酸摂取を意識しなければいけません。
着床前スクリーニングふるいわけ検査
着床前スクリーニング(ふるいわけ検査)とは、体外受精を行う際受精卵の染色体異常を調べるためのものです。アメリカ、、オーストラリア、イギリス、フランス、ベルギー、北欧、ロシア、ギリシャ、トルコ、アルゼンチン、中国、韓国、インド、タイ、マレーシアで実施されているこの検査では、男女の性別が分かるため産み分けが認められている国もあるほどです。
着床前スクリーニングでは、ダウン症などの染色体異常が見つかった受精卵を排除するため倫理的な考えから「命の選別」と批判の声もがあがっています。しかし晩婚化に伴い、高齢妊娠や高齢出産が増加、染色体異常や先天異常のリスクは、上昇しています。
出産前診断
出生前診断の場合 染色体異常(ダウン症)と判明してから人工妊娠中絶を選ぶ妊婦さんが多いようです。障害を持つもの言わぬ胎児の生きる権利と対峙した問題です。
受精卵に染色体異常があると着床しないか着床しても死産や流産につながります。晩婚化が妊婦の年齢が上がったことで染色体異常の割合は、増えていきます。
34歳以下で59%、35〜39歳で63%、40歳以上で74%が染色体異常のリスクがあります。出生前診断で陽性とわかり中絶した妊婦さんは、97%で堕胎を選択する人が、大半。
残りの3%は、検査で異常が確定しても妊娠を続けた妊婦さんと確定検査を受けなかった妊婦さん、出産、死産だったそうです。
出生前検査で陽性と出てもエコーで元気に動きまわる赤ちゃんを見て親としてかわいい産んであげたい・・という感情がわきあがる命の選別家庭事情 どんな答えが正しい間違っているという考え方は、出来ないと思うのです。
高齢妊婦さんが気を付けたいこと
高齢妊婦は、20代の若い妊婦さんに比べてリスクが高いので分娩を終えるまでリスクがあります。35才以上それだけでハイリスクということを忘れてはいけません。
私も2人目妊娠中に出生前診断クアトロテスト(血清マーカーテスト)をしました。クアトロテストは、15週〜21週の間に検査を行い結果がわかるまで10日前後かかります。21トリソミー(ダウン症候群)で86.4%、18トリソミー(エドワード症候群)で79.5%、神経管奇形等で86.1%という信用度の高い検査です。
葉酸がリスクを軽減すると言っても、体調に変化があるわけではないので半信半疑で飲み続けていました。でも数値を調べたとき陰性だったので正直ホッとしました。飲み続けて良かったです。
21トリソミー(ダウン症]の結果は、1/295以上なら陰性。無脳症や二分脊椎は、1/145以上なら陰性。開放性二分 脊椎は1/290以上で陰性など基準となる数値が決まっています。高齢妊娠でしたが、分娩まで安心して過ごすことができたので良かったです。
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クアトロテストは、先天異常の確率を調べる検査で21トリソミー(ダウン症候群)18トリソミー(エドワード症候群)開放性神経管奇形(開放性二分脊椎・無脳症)などの異常がないか調べることができます。※クアトロテストで陽性だった場合その後の羊水検査で結果が確定されます。葉酸を飲めば絶対に奇形や障害が出ないわけでは、ありません。
ただ高齢妊娠ということでリスクが高いことは、承知していたので、授かってからもドキドキでした結果を聞いたときは、本当にホッとしたし、実際に五体満足で生まれた赤ちゃんを抱っこしたときに喜びがあふれてきました