生命 司令塔 脳 脊髄 中枢神経は、妊娠初期に作られます。
妊娠 2ヶ月から3ヶ月にかけて 赤ちゃんの主要器官が出来始めます。先天異常が発生するのは、受精着床直後から妊娠10週(3ヶ月)にかけて。中枢神経系の異常が、発生するのは、妊娠7週(2ヶ月)頃。そのため葉酸は、妊娠が判明する前から摂り陽性反応が、出る前から飲んでおくことが、理想的です。
予期せぬおめでたであわてて飲み始める人も多いようですが、陽性を確認したらすぐに飲み始めましょう。判明した後の摂取でも効果があったという報告もあります。
中枢神経とは?
中枢神経とは、脳と脊髄を意味します。末梢神経からの情報を脊髄が中継し脳に指令を送るため感覚、運動、意思、情緒、反射、呼吸などをつかさどる生命の司令塔の役割を果たしています。脳は、頭蓋骨に守られ脊髄は、脊椎骨によって保護されています。一度損傷すると再生することは、ありません。受胎から誕生までの動画をご覧ください。
精子が卵子と受精すると受精卵は、分裂を始めます。そして着床すると受精から25日目心腔が出来上がります。32日目腕と手が出来36日目に原始的な脊椎が作られます。この時期急速な成長し45日目心拍が確認できるようになります。母親の2倍の速度で動いているそうです。
51日目網膜鼻指が作られます。子宮内で絶えず動きながら骨格と筋肉を発達させていきます。12周目になるとペニスができはじめます。性別が判明するのは、ずっと先になりますが、母親が妊娠に気付く前に胎児になる前の胎芽の段階でめまぐるしく発達し成長しているのかが分かります。
妊娠初期 胎児 の 異常を回避したい
生命維持の中心、司令塔である脳脊髄中枢神経系が、出来上がるのは、妊娠初期です。受胎後2〜5週で中枢神経、神経管形成が行われ何らかの原因で異常が発生します。神経管奇形による異常で98%以上が、自然淘汰されたり流産死産という結果につながります。
逆にいったら産まれてくることができない胎児が大半なのにお腹の中で成長し誕生した赤ちゃんは、「奇跡的な存在」といえます。
中枢神経にかかわる異常には、以下のような種類があります。
5週:無脳症、神経管閉鎖不全症、頭蓋裂、脊椎裂(二分脊椎)、キアリ奇形
6週:小頭症、巨脳症
10週:水頭症
妊娠のごく初期は、中枢神経(神経管形成)が完成するたいせつなとき。葉酸摂取で神経管異常のリスクが軽減できるという知識が、一般的になると発生頻度が、減るのかもしれません。
妊娠0週から20週まで、障害や奇形が分かる時期
学習障害 | 中枢神経の(働きの)機能障害知的な遅れはないものの(聞く話す読む書く)などが困難 |
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アスペルガー | 知的障害はないものの衝動性やガマンをつかさどる前頭葉の一部の異常 |
自閉症 |
先天性の脳機能障害遺伝子因子が関与している。 |
注意欠如多動性障害(ADHD) | 知能は、普通だが不注意 多動 衝動性が見られる脳の機能障害 |
精神遅滞(知能が普通より低い) |
染色体異常など病理的な原因がある場合も。 |
脳性麻痺 |
受精から4週までの間の損傷が原因。 |
水頭症 | (10週)頭蓋内に脳脊髄液がたまり脳が圧迫されているもの |
小頭症 |
(6週)妊婦さんが感染し発症する先天性サイトメガロウイルス感染による小頭症。 |
巨脳症 | (6週)標準より頭が大きく知能や発達の遅れがみらえることもあります。 |
無脳症 |
(5週)妊娠26日以前に神経管前部に閉塞が起こり胎児の神経管の発達が障害された状態。 |
脳性麻痺は、受精から4週までの間の損傷が原因です。
自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害などの発達障害は、中枢神経系の機能障害です。知的障害やと精神遅滞は、染色体異常、先天代謝異常が原因で発症します。
無脳症や二分脊椎といった重大なリスクは、葉酸摂取で軽減できるといわれているのでとても大切なものです。
無脳症や二分脊椎といった重い症状を防ぐために、葉酸摂取が重要なのです。